ど素人! の短歌 3

 クリスマスローズ


深々と降り積む雪をラッセルと軽トラ温めタイや履き替え
陽を浴びてツララの雫滴りし雪かきをする襟首濡らし
南天は頭を垂れて耐えており雪の重みと実を喰む鳥に
積雪を足の幅だけ取り除く娘の通う施設への道
北風は老いの心を貫きし灯細く朝に消えさり
雪解けて小さく赤き千両の実は寄り添いて風に揺れけり
満天の星は何時しか雲に消え木立を抜ける北風寒し
朝露に濡れし桑の実喰む鳥の声賑やかに先を争い
水清し面河の川に遊ぶ鮎身を翻しキラリと光る
食って寝るそれしか出来ぬ吾が娘末は如何にとただ案じおり
誰も居ぬ隣家の庭の草枯れて只深々と雪は降り積む
山畑を独り耕す老婆あり鍬を一振り呟き二振り
垂れ下がる雪の庇に遮られソーラー灯はか細く光り
除夜の鐘鳴らぬ山里雪解けの流るる音で年明けにけり
元旦に黒豆煮含め妹へ届けると云う妻逆らえず




         雪割草

 

コメント

人気の投稿