ど素人! の短歌(祈り~妻への思い)

山に沈む夕日

 

















◎ 短歌(順不同) 妻への思い 病~回復まで 


ただ一人吾を夫と覚えしも妻の心は赤子の如く
秋の夜に一羽残れし虫の声妻の病に痛む吾が胸
入院の妻のいぬ寂しさに枕を横に眠れず朝はき来ぬ
高熱が出たとの知らせに焦れども鬱なる妻に会えぬ苦しさ
空白の妻の心に家族無く追い詰めたるは吾に他なし
日に三度妻の容体尋ねおりこの身に変われと願いしままに
神仏いるなら救え吾が妻を心の病何時癒えるやら
今宵また添い寝をしたる妻はいぬ心虚しく仏に祈り
浮き沈み妻の容体変われども己が心は浮きせぬままに
前世の罪を此の世で拭いしや償えぬままに来世もまた
病床の妻を案じつ眠る夜の隣の枕そっと撫でおり
ドア越しに愛しき妻の姿見て手を振り涙笑顔に変えし
晩秋の闇に潜みしコオロギの寂しき声に吾も寂しと
蝉一羽残りしものの明日は絶え老いのこの身も空しきものと
枯れ草を纏いて寂しリンドウに己が姿を重ねおるなり
前世の因果が今と悟りけり老いたるこの身妻子や如何に
心なし妻の電話に張りの声希望と喜び混じる不安
気ははやり今日は晴れると期待しつ車走らせ妻を迎えに
吾が妻と共に老け行く嬉しさよされどすまぬと手を合わせおり
黒髪に染めたる妻は晴れやかにこれ見よがしに笑みを浮かべり
老妻の寝顔と鼾愛しきや吾が目は冴えて夜は明けにけり
朝昼晩休まぬ妻を案じつつ何せむ吾は生きる屍
暑さにも負けず忙しく働ける妻の姿にオロオロとせり
寒さにも炬燵に入らず手袋を纏う妻は平気と笑う






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